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2008年3月20日 (木)

清水寺式千手観音

清水寺式千手観音を御存知でしょうか。その1体、おそらく彫像では一番古いと思われる仏像が、今回の東北旅行で、拝観できました。中尊寺観音院の千手観音立像です。中尊寺讃衡蔵に安置されていました。

Photo_2 清水寺式は仏手を頭上にあげ、手を組んでその上に化仏をのせる形式をいいます。私の調べでは日本全国で、20数例、絵画で数例が確認されています。しかし、その形式から、後補で、取り付けた可能性が非常に高い仏像でもあるので、注意が必要です。観音院の仏像をよく見ると、頭上の仏手の付根は、胴体の肩から彫られた部分から矧ぎ会わせてあるように見えます。つまり頭上の仏手は当初と考えてもいいのかもしれません。

清水寺式で、制作年代が確定できるものがあります。それは、三十三間堂の創立当初の千手観音像の胎内に納入されていた、千手観音二十八部衆像の版画です。三十三間堂は長寛2年(1164)に創建されていますから、これが嚆矢かもしれません。その後の鎌倉再建時の千手観音の納入品の版画は、普通の千手観音二十八部衆像で、清水寺式になっていません。

この清水寺式千手観音はまだよくわかっていないところが沢山あります。そもそも、京都清水寺の秘仏本尊は、この形式なのでしょうか。この形式の根拠はどこにあるのでしょうか。日本全国にこの形式の仏像が存在するのは清水信仰ということなのでしょうか。

 

 

Photo_3 ちなみに、『春秋堂文庫』の表紙の左上の写真は、福島県小高町にある泉沢石窟の観音窟の千手観音坐像の磨崖仏です。時代は平安に入るとおもわれ、かなり古い部類にはいります。

これから、各地の清水寺式千手観音の来歴を調査することによって、その造像思想も解明できるかもしれません。しかし、まだまだ、調査によって発見される可能性のある仏像です。

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コメント

春秋せんぱーい、こんばんは!
いつの間にやら春秋堂にブログが!!
楽しみに勉強させていただきま~す。

おはずかしいです~。あまり宣伝をしていないので、カウンターがあがりません。今、脅迫観念で書いています。おいおい調子にのれば、もっと過激な話になるかもしれませんので、そのときは、手綱をしめてください。とりあえず書きたいことがとりとめもなくありますので、がんばりたいとおもいます。データの更新はちょっとスピードが遅くなるかもしれません。あしからず。
はりまぜさんのブログにもコメントでおじゃましたいと思います。そのときはどんな名前になるのかな、南亭琴音袮氏とはしゃれのアイデア競争です。まけないぞ。

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