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2008年4月 4日 (金)

薬師寺月光菩薩

Photo_9 薬師寺月光菩薩像首切り事件というのがあったのをご存知でしたか。昭和27年7月奈良県吉野地方で地震があり、その時、月光菩薩の首に亀裂がはいり、文化財保護委員会で修理をすることになったのですが、応急処置として、首を切り離してしまったのです。それを芸大の丸山不忘教授が首を切り離さなくても修理はできるではないか、とかみついたことが発端のようです。とくに、専門委員にも相談せずに独断で切り離したことに非難が集中したようです。(『史跡と美術』233) 実際、中の鉄芯は破断していなかったのに、それを切断してまで、切り離したのが問題となったのでした。

 

 

Photo_10結局、、切断面は 樹脂(アラルダイト)で接着し、胴体のほうに、ボルトつきのステンレスプレートを差し込み、首と胴体をつなげて、頭頂の穴からボルトを締めて固定しました。(西村秀雄「薬師寺月光菩薩の修理について」『美術史』13)

今、写真を見ると、月光菩薩の首の部分に切断のあとが解ります。今度、現物を見て確認しようとおもいます。

このときの調査で、判ったことは、ちょうど首の部分は鋳造の時に失敗し、修理で、鋳掛けをしたのが、完全に接着していなかったと考えられるようです。

これだけの鋳造物が、なんのトラブルもなく製作できることのほうが、あり得ないことなのでしょうが、それよりも、びっくりしたのは、頭の上に穴があいているなんて、知らなかった。もっとも、新薬師寺の本尊でも、頭の上に穴があいていたし、普段見えないところだからあっても当然か。

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コメント

アタマに穴が・・・!?
知りませんでした。
イヤ、もしかしたら昔、聞いたことがあるような気もちょっとだけするんですが・・・。
ぜひ実物を見てみたいものです。
どのくらいの大きさの穴なんでしょう?

私の今のうちに言っておかなければならないこと。 昭和30年10月に初めて薬師寺を拝観した時、月光菩薩は南面の扉際に文字通り転がっていました(記憶違いではないと思う)。  薬師如来本尊には光背はありませんでした(これは記憶違いではありません)。 現在と隔世の感があります。

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