« 運慶 | トップページ | 武相荘 »

2008年6月24日 (火)

江戸時代の彫刻

Photo 『日本の美術』506号 江戸時代の彫刻 がでました。江戸時代の彫刻といったら、今までは誰も見向きもしませんでした。美術史でいう仏像はは鎌倉で終わったというのが、一般的な常識だったようです。しかし、近年、鎌倉以降の仏像についての論考が数多くでるようになりました。今までは、いはば食わず嫌いで、ちゃんとした研究をしてこなかったのだろうとおもいます。実際、江戸時代の彫刻史は、昭和16年刊の『日本美術大系』第二巻 彫刻で、小林剛が執筆しているのが、唯一大系的に書かれたものでしょう。戦後では、『文化財講座 日本の美術』で田辺三郎助が書いたものくらいでしょう。

これらの論考でも、いはば七条仏師を中心とした中央仏師が主に書かれていて、その他には、宝山湛海、円空、木喰、范道生ぐらいが取り上げられている位でした。しかし、最近の研究では、各地で、その地方の仏師集団の存在が確認されてきました。福岡では、佐田仏師、大阪では、宮内法橋、本願寺では、渡辺康雲、清水隆慶、京仏師、鎌倉仏師、栃木県では、高田一門、などなどです。これは、各地で仏像の悉皆調査がおこなわれた成果のたまものなのです。しかも例えば、康雲銘の仏像は、本願寺の意向により、全国にちらばって発見されており、江戸時代は一地方で、完結できなくなっているほど、文化交流が進んでいるのです。ですから、全国規模での調査結果を踏まえた論考が必要になってきました。それぞれの仏師集団の系統も、全国規模での研究が必要となるでしょう。そのためには、各地の悉皆調査を、もれのないようにしなければいけません。まだまだ、未調査地域が残っているので、調査が必要です。いまだ未調査の各自治体は、彫刻専門家による悉皆調査を実行されることを期待します。

« 運慶 | トップページ | 武相荘 »

仏像」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 運慶 | トップページ | 武相荘 »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ