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2008年6月21日 (土)

運慶

水野敬三郎氏によると、平成19年はまさに、運慶の当り年だったそうです。

Photo まず、『佛教芸術』291号(平成19年3月刊)で、横内裕人「『類聚世要抄』に見える鎌倉期興福寺再建ー運慶・陳和卿の新史料ー」で、興福寺旧西金堂本尊釈迦如来像頭部を運慶作とする記録が紹介され、そして、光明院の大威徳明王坐像が、平成19年4月に金沢文庫の特別展「金沢文庫の仏像」で公開されました。最後は、例の競売にかけられた、旧樺崎寺大日如来坐像です。3体の運慶作品がそろったことにより、運慶の事蹟研究がますます、発展することになるのだろうと思います。そういう意味で、今年は運慶の論考が多数でてくるものとおもわれ、そのひとつが、この『金沢文庫研究』320号です。彫刻史研究会のシンポジウムが掲載されていて、第一線の彫刻史研究者がそろったところでのシンポジウムなので、内容は非常に高度であるが、運慶の人物像がまだ確定するまではいかないようで、不明な部分が多く、まだまだ運慶研究は第一歩といった印象でした。また、7月には美術史学会東支部例会でも、運慶の特集を組んでいるようです。

 

 

Photo_2 3体のうち、興福寺旧西金堂の仏頭は興福寺宝物館で見られるし、真如院蔵大日如来は、今、東博で、また公開しています。大威徳明王だけが、今見られないですが、3体の比較をしてみるのもいいだろうと思います。しかし、見た印象は3体とも随分と違う感じに見えるので、運慶という人物をさらにわかりにくくしているのだろうと思います。ちょっと見た目だけの判断は危険な気もします。

 

 

 

 

 

 

Photo_3

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コメント

金曜日、東博に行ってまいりました。12億円の大日如来が、彫刻室を入るとすぐの場所に、鎮座しておりました。以前の、二体が並んで陳列されて居りました時ほど感慨はありませんが、金額の威光か、大勢の注目を浴びておりました。帰って、ミュージアム「2004.4号」の発見者、山本勉氏の紹介分を読み返しました。ほとんど同様のモノが二体現存しているなら、他にもあるかもしれませんし、当時は数モノとして、安阿弥様のように沢山造られたかもしれません。運慶は、当時から、仏師としては大有名人ですし、大きな工房があったわけですから、伝運慶作はともかく、もっと残っていてもよい気がします。
東博の同室にあった、如意輪観音菩薩坐像「奈良、西大寺」檀像風ということで、小像ですが、チョット面白いものでした。

興福寺西金堂の本尊釈迦如来像頭部は大好きな仏像の一つですが、成朝ではなくて運慶だったのですか!成朝の方がロマンチックなような気もしますが・・・『佛教芸術』291号を筑波大図書館まで探しにいかなければです。

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