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2008年7月 3日 (木)

宮内法橋

Photo 宮内法橋とは、江戸時代、大坂で三代にわたって、仏像を製作してきた仏師です。兵庫県立歴史博物館の神戸佳文氏が平成6年からずっと追ってきた仏師です。

この論文「大坂仏師「宮内法橋」ーその作例と銘文ー」は、いはばその集大成というもののようです。この論文では、推定作例を含めて250例近く確認され、修理も含めると慶安3年(1650)から宝暦10年(1760)までのおよそ110年間にわたる活動をその銘文から解明しています。また。宮内法橋に特有な作風も論じています。このように、仏師集団がこれだけの作例と銘文を残しているのは、他に類例がないと思います。その意味で、これだけの資料を集めた業績はすばらしいものだとおもいます。これには、各地方自治体が悉皆調査を実施したことによる成果です。これから、他で悉皆調査がおこなわれれば、さらにその作例は増えることになるでしょう。

宮内法橋は大坂を本拠にしていましたが、その活動範囲は東は大和・紀伊、西ははおもに瀬戸内海沿岸にまでおよんでいます。このように、江戸時代になると、活動範囲はかなり広範囲に及んできますので、一地域の調査だけではなく、これからは、悉皆調査のもれをなくす努力が必要になるのでしょう。神戸氏も最後に書いておられますが、宮内法橋の出自が確定されていないこと、他の仏師に与えた影響など、課題はまだまだあるようです。

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