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2010年9月16日 (木)

丸の内近代建築

くしくも、3棟の近代建築を丸の内で見てきました。

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最初は、『三菱1号館』です。今美術館としてオープンしているので、その見学を兼ねてみてきました。もとの建物は明治27年、ジョサイア・コンドルの設計で建てられたましたが、昭和43年に解体されました。その後、平成21年、復元工事をして、現在のような建物となりました。建物の解体時には、保存運動がおこりましたが、結局解体され、その後、新たに建物を以前と同じように建てることしました。

これを復元というと、詳細の部分で問題がありますが、創建当初の設計図面など、史料が残っている上での、建築でしたので、おおざっぱには“復元”なのでしょう。

 

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1階のもと銀行の窓口だったところも、2階までの吹き抜け空間を利用して、ゆったりとした雰囲気を作った喫茶店として使われています。

なかなかレトロ感覚が出て、落ち着いた空間でした。

 

 

 

 

 

 

 

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丸の内の北口に近く、和田倉門の前には、『東京銀行協会ビル』があります。これは、もともとは、大正5年に竣工した、煉瓦造の建物でしたが、平成5年ビルの建て替えの時、外観のみ(厚さ7mの西壁と南壁)復元しました。ほんとに外観のみの復元ですので、いかにも薄っぺらな印象はぬぐえません。

 

 

 

 

 

Photo_4この東京銀行協会の通りを東京駅方面に行くと、『日本工業倶楽部』が高層ビルから突き出ています。この建物は大正9年、東京銀行協会ビルと同じ、横河工務所の松井貫太郎の設計で建てられています。しかし、この建物は、煉瓦造ではなく、鉄筋コンクリートで造られ、その当時のアメリカ式オフィスビルの典型としての外観です。

この建物は、それほどいじることなく済んでいるようです。ただ、三菱信託銀行ビルが覆い被さってしまったようになってしまいました。

 

 

 

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この建物には、ステンドグラスがいくつも嵌っています。田辺千代さんの本によると、宇野澤ステンド硝子工場、別府ステインド硝子製作所、小川三知の3者が制作にかかわっていたということです。

私が見たところ、玄関のランマ、階段室の踊り場が4カ所、2階大会堂入口のランマと扉、3階大食堂入口のランマに3カ所ステンドグラスがあるようです。それぞれに、味のあるデザインをしています。

ステンドグラスについては、この近辺のものといっしょに、書くことにしますが、この3棟の建物は、それぞれに保存の方法、コンセプトが違って、比較には格好の材料のような気がします。

「三菱1号館」は全く無から、建物を作り上げましたが、「東京銀行協会」は単なる外観だけのごく薄っぺらな復元をしています。「日本工業倶楽部」は建物の内部もできるだけ残す努力をしていますが、外観のロケーションは妥協せざるを得なかったのでしょう。

この3棟の建物のどれが、復元建物として、よかったのかは、白黒のつける問題ではないと思いますが、長い目でみて、それぞれの、長所、短所はしっかりと検証すべきでしょう。

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