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2012年6月

2012年6月14日 (木)

最近の板硝子施工

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最近の高層ビルはアットいう間に建物が建っていくと思いませんか?

しかも、そのほとんどが全面ガラス張りの建物だと気がつきませんか?

実は、最近の建築の施工技術は格段に進歩をとげているのです。

ガラスはすべて工場でサッシに組み込まれて現場に搬入されています。

 

 

 

 

 

 

 

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現場に搬入された、ユニットは台車にのせて、内部の荷物用の仮設エレベーターで荷揚げされます。

台車に平にされて、窓のそばまで移動します。

 

 

 

 

 

 

 

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2階上には小形クレーンが設置されています。これは、現場によっては、床の端にレールをつけて、ホイストをつける場合もあります。

そこから、台車にのせたまま、ゆっくりと引き上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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すぐ上の床の端部にはクッション(白い板状のもの)をあてて、サッシ枠が当たらないようにします。  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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つるしながら、裏返します。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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徐々に下に下ろしていきます。風などで、ゆれないように、ロープをもって制御していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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上と下でおさえながら、指定位置に誘導します。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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位置が決まったら、4箇所をボルトで固定します。このボルト穴は小判状の穴になっていて、ボルトも完全に締め付けるのでなく、ある程度の締め付けをします。

というのも、耐震性のためで、ある程度のゆれを考慮して、ガラスに応力がかからないようにしています。

 

 

 

 

 

 

 

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クレーンからはずして、1箇所が完了です。その間およそ5分から10分程度です。

見ていると実に簡単に取りつけているようですが、施工計画から、強度計算、安全対策、職人に施工方法の段取りを徹底させるなど、細かなところでのチェックが必要です。

といいながら、この作業をしているのは、サッシの職人です。

この工事では、現場でガラスの職人の発揮する場がありません。

つまり、長年の経験を積んで高度な技術をもった職人の発揮する場所がなくなってしまったのです。

技術はチームワークと手順どおりする能力にとってかわってしまったのです。

今の高層ビルは、こうしたユニット化した材料をただ組み立てるだけで建ってしまうのです。

これが将来的にいい方向にいくのかは、まだわかりません。

しかし、確実に、現場での仕事の変化により、職種も変化していることは事実です。

2012年6月 9日 (土)

旧石川組製糸西洋館

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 今日が、公開日なので、雨の中、入間市へ行ってきました。駅から5分ほどあるくと、国道16号線沿いに、“旧石川組製糸西洋館”があります。現在は入間市の所有です。

この建物は、石川組製糸の創始者石川幾太郎が建設した、迎賓館機能をもたせた西洋風木造建築と、パンフレットには書かれています。

上棟は大正10年7月7日で、設計は室岡惣七、建築は宮大工の関根平蔵だそうです。

2階に和室が2部屋ある以外は、すべて洋室となっています。本館は、あまり改造されずにそのままの状態のようですが、手入れが悪く、天井はシミだらけ、さまざまな模様をした壁紙もシミがいたるところについていました。

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窓もほんの一部を除いて当所の木製建具の両開き窓になっていますが、塗装が剥がれ落ちていまにもこわれそうでした。木製建具に嵌まっているガラスは、ゆがみがある硝子ですが、もうこの時期は、機械生産で作られたもののようです。

今回の目的は、2階大広間にはまっている、ステンドグラスです。引き違いの窓2箇所に花をデザインした硝子がはまっていました。この窓は、内部の窓で、外からは見えない位置にあります。

 

 

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説明によると、左から、蘭・梅、右は竹・茶の花と実 と書かれていますが、お茶の花と実はこんな形と色をしているのでしょうか。

製作は、田辺千代氏によると、東京玲光社の三崎彌三郎だということのようです。三崎彌三郎は宇野澤ステンドグラス製作所から独立した人で、京都高等工芸学校(今の京都工芸繊維大学)で日本画を谷口香嶠・竹内栖鳳から教えをうけています。

三崎彌三郎の作品を以前見ていました。それは、本郷の老人ホームでみた、旧十河邸に嵌まっていたステンドグラスです。田辺千代氏によると、三崎の仕事の資料を所有していて、それによるとこれも三崎の作品なのだそうです。田辺によると、三崎のデザインは鋭角な形になっているのだそうです。

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この4枚のステンドグラスは、何とはなく、小川三知に共通するデザインのようにも見えます。日本画の技法を習熟している人のデザインという感覚が現れているようです。

小川三知の製作とされている川越の旧山崎家別邸に嵌まっているステンドグラスと何か共通点があるようです。この山崎家別邸は4月に公開したのですが、抽選による申込なので、残念ながら見られませんでした。ここも川越市の所有になったのに、なかなか公開してくれません。

しかし、この洋館は、もう手入れが必要な時期に来ています。天井のシミは、かなり雨漏りがしている証拠です。内裝の木材は、よく磨かれていますが、壁や、木製建具はかなり傷んでいます。

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それにもまして、ステンドグラスは、一部湾曲していますし、数カ所でヒビが入っています。ちょっと放置できない状況です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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手摺模様(糸巻)

2012年6月 1日 (金)

関東の仏像

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 この本の存在を知ってから、Amazon や 楽天 などネットで調べても全然ヒットしません。どうも、流通経路が違うようなので、直接新刊本屋さんへ、注文しました。

1週間ほどたって、ようやく手にいれることができました。NETで本を注文することに慣れてしまうと、従来の本屋で注文というのがいかにまどろっこしいのかを痛感しました。それだけ便利さというものにどっぷりとつかって、気が短くなったのでしょうか。

さて、この副島弘道編『関東の仏像』という本は、おおざっぱに分類すると、仏像の写真集でしょうか。各仏像について、副島研究室のメンバーらしき人の解説がありますが、何かとってつけたような文章がつづられています。研究者の卵に執筆の機会を与えることは、それはそれでいいのでしょうが、もうすこし工夫があってもいいのかな、とおもいます。

掲載の写真は、このために新たに撮影したとのことですが、それだったら、『基礎資料集成』のように、資料写真として正面、左右側面、背面、斜側面などを、なぜ掲載しなかったのでしょうか。

また、当然写真撮影時には、調査をしているはずですから、解説文を載せるよりも、『基礎資料集成』のように、調査報告を掲載したほうが、よほど使える本となります。

掲載の仏像の中には、いままで、あまり詳細な写真を見ることがなかった仏像もあり、これだけ詳細な写真を見ることができただけでも、買う価値があったのかな。

とりあえず、掲載された仏像のリストを揚げておきます。

  1. 釈迦如来倚像  深大寺
  2. 大谷磨崖仏  大谷寺
  3. 薬師如来及び両脇侍像  大善寺
  4. 薬師如来及び両脇侍像 薬師如来坐像 日光菩薩立像  宝城坊
  5. 十一面観音立像  弘明寺
  6. 阿弥陀如来及び両脇侍像  西光院
  7. 不動明王及び二童子像  金剛寺
  8. 阿弥陀如来坐像  大正大学
  9. 地蔵菩薩坐像  瑞林寺
  10. 阿弥陀如来坐像 不動明王及び二童子立像 毘沙門天立像  願成就院
  11. 阿弥陀如来及び両脇侍像 不動明王立像 毘沙門天立像  浄楽寺
  12. 釈迦如来立像  大円寺
  13. 阿弥陀如来及び両脇侍像  保寧寺
  14. 金剛力士立像  放光寺
  15. 厨子入大日如来坐像  光得寺
  16. 菩薩立像 地蔵菩薩立像  満願寺
  17. 聖徳太子立像  天洲寺
  18. 初江王坐像 倶生神坐像  円応寺
  19. 阿弥陀如来坐像  高徳院
  20. 阿弥陀如来坐像  善明寺
  21. 阿弥陀如来及び両脇侍立像  円覚寺
  22. 阿弥陀如来及び両脇侍坐像  浄光明寺
  23. 天海坐像  輪王寺
  24. 地蔵菩薩坐像  眞性寺

 

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