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2016年2月14日 (日)

滋賀、奈良、大阪、神戸の旅

2月11日から13日まで、旅をしてきました。
例によって、ステンドグラスと、仏像探訪の旅です。

まずは、滋賀県立安土城考古博物館で開催している『大湖北展』です。
この展覧会の目当ては、浄信寺の「清水寺式千手観音画像」と、庵寺観音講の「大日如来坐像」です。

浄信寺の仏画は残念ながら、展示替えで見られず、庵寺観音講の仏像を見て来ました。

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以前は上野庵寺蔵と言っていましたが、地域で守ってきた仏像ということで、今の所有者名になったようです。カタログでは、山下立学芸員の解説にちゃんと、半跏趺坐 とかいています。これで、山下氏を「半跏趺坐クラブ」の会員に推挙します。

電車を乗り継ぎ、JR片町線の鴻池新田駅で降り、駅のすぐ近くの広大な敷地に『鴻池新田会所』がありました。江戸時代新田開発の拠点になった屋敷です。

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次に訪れた所も、新田開発の拠点になった八尾市の「安中新田会所(旧植田家住宅)」です。

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両方とも、建物は江戸時代ですが、近年まで使っていた建物なので、窓ガラスに古いものが嵌まっているのではないかという期待があったのですが、旧植田家住宅で、昭和の初めに増築した風呂場の入り口の引き戸に結霜ガラスが嵌まっているだけでした。

奈良市内にもどって、去年奈良を訪れた時、旧日吉館の場所に立て替えられた建物にテナント工事をしていたのが、気になっていました。

1階はシャッターがまだしまっていましたが、2偕に茶華という喫茶店のような店がOPENしていました。

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中に入ると、日本茶をベースとした、喫茶店で、ソバなど軽食も出しているようでした。私は抹茶アイスと、コーヒーを頼みました。日本茶のテイスティングも無料でします。ということなので、頼むと、まだ慣れていない店員が小さな茶碗にお茶をいれてきましたが、これはどこのお茶ですか?と聞いても、京都のお茶です。とトンチ問答のような答えでした。

内部は30席くらいはあったでしょうか、むかしの日吉館の2階の間取りを想像しながらひとときを過ごしました。

日が落ちると、なら瑠璃絵がはじまります。まずは、今回は、一応見学コースが決まっていて、興福寺から始まります。そして、奈良博の前でプロジェクション。東大寺南大門は仁王像のライトアップ。

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そして、今回初めて、大仏殿の観想窓を開けて、大仏の顔を拝めたことです。

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奈良国際フォーラムへの道から始まるLEDライトが今回の最大の見せ場になります。
国際フォーラムの中へは、500円を徴収されますが、庭全部にLEDライトを敷き込み、川のような、海のような、白と青のライトで埋め尽くされています。

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最後は、春日大社の参道の木にミラーボールをつり下げ、そこから光りのシャワーを浴びせるという演出です。

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春日大社の門もライトアップされ、燈籠にも火が入っていました。
それにしても、春日大社の参道は、街路灯がなく真っ暗です。私は調査用に懐中電灯を常備していますので、足下を照らせますが、舗装もしていない道をよく皆様は歩けるものだと感心します。

翌日は、近鉄で、難波を通過して、伝法駅で下車。歩いて数分のところに、鴻池本店の建物を見に行きました。

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入口の欄間にステンドグラスが嵌まっています。内部には、孔雀の柄のステンドグラスがあるのですが、今回は外観だけで、次回に期待するということで。

南海電鉄で、住吉大社へ。祀っている社殿が4社あるのですが、その配置が並列ではなく、おもしろい配置になっていました。

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地下鉄で谷町四丁目で降り、お堀沿いに歩いて、大阪府庁舎へ。ここの5階の正庁の間は、毎週水・金曜日限定で公開しています。

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色ガラスの選定、使い方がなかなか素晴らしいステンドグラスでした。

すぐ近くの大阪城は、中国人観光客で大混雑なのに、この部屋には、私一人しかいませんでした。

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地下鉄で天王寺へ、あべのハルカス美術館『長谷寺の名宝と十一面観音の信仰』展へ。

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岡寺の銅造如意輪観音半跏像が出陳されていました。腰から、細長い布が両脇から途中に結び目を作って垂れています。これは、誰かさんが唱えている腰帛 と形状がそっくりです。しかし、以前にも書いているとおり、腰帛という言葉にはちゃんと定義があって、仏像に着するものではありません。

奈良にもどって、奈良国立博物館の『伊豆山神社の歴史を美術』展を見学。伊豆山神社にも行ったことがありますが、これだけ神像がそろったのは、見たことがありません。

最終日は、まずは、新大阪駅まで行き、本だらけで重くなったリュックをコインロッカーにあずけ、梅田から阪急で、芦屋川駅へ、坂道を歩いて登ると、坂の途中にヨドコウ迎賓館があります。旧山邑邸といって、フランクロイド・ライトの設計の数少ない日本での住宅です。

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大谷石を多用した、RCの建物です。

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2階の応接室です。

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4階食堂

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4階バルコニー

池袋の自由学園もそうですが、ライトの設計は、天井が低く圧迫感を感じることがあります。ライトは背が低い人だったのでしょうか?

阪急御影駅からすぐのところにある大豪邸の一角に「香雪美術館」があります。

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仏像は、石造如来五尊像(北斉)が半跏趺坐。観音・勢至菩薩立像(金)、菩薩立像2軀(金~元)と、中国の木彫像が4体もあります。着衣に大変興味をそそりました。腰巻ストールのようでもあり、裙の折り返しのようでもあり、もっとくわしく観察しないと着衣方法がわかりませんが、残念ながら、カタログの写真も販売していませんでした。誰か調査してくれないかな。

元町までいき、相楽園へ、ここは、今は神戸市管轄の庭園になっています。レンガ造の旧小寺家厩舎は、明治43年竣工なので、窓ガラスにかなりゆがんだ、手吹き円筒法とおもわれる板ガラスがはまっていました。すぐとなりの旧ハッサム邸は、工事中で足場が架かっており、中の様子もわかりませんでしたが、情報によると、内部に模様入りケシガラスがあるようです。残念ながら、これも次回ということで。

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近くの兵庫県公館も、周囲に足場架かって工事中でしたが、内部は公開していました。

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内部を展示スペースに改修しており、また窓ガラスも殆ど入れ替えているようです。

歩いて、神戸市立博物館「須磨の歴史と文化」展へ。

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須磨の寺社における仏教美術だけではなく、近代、別荘地として栄えたころの資料も展示されており、なかなかおもしろい展覧会でした。

帰りの電車には時間があったので、すぐ近くのビルの2階にあるKOBEトンボ玉ミュージアムへ、。1階のロビーの受付の欄間と、入口横の窓にステンドグラスが嵌まっていました。

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トンボ玉ミュージアムといっても、個人で経営しているような、販売もしている美術館です。
トンボ玉ばかりではなく、ガラス板、ミリフォリなど、古い物もありましたが、むしろ、現代作家の作品を展示していました。おまけに、制作体験ができるということで、工房がしつらえてありました。手軽にガラス工芸ができるので、人気があるようです。

ということで、今回は大収穫があったわけでもなく、まあまあの旅行だったのかな。しかし、新しい靴があわなくて、歩くのに苦労の連続でした。といってまた、新しい靴を買っても慣らすのに時間がかかっては同じことだし、困ったな。

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コメント

春秋様

   こんばんは。4府県に跨った盛り沢山な旅行記、美しい写真ともに楽しく拝見致しました。あいかわらずステンドグラスいたるところで、きれいですね。また、奈良の瑠璃絵、ライトアップもすばらしいですね。
   日吉館、喫茶店になっているとは驚きです。昔の面影ないですが、その場所が残っているのは良かったです。1階はどうなるのでしょうか!この喫茶店来店、 古美研最初が春秋先輩ですね。

  新しい情報、いつもありがとうございます。また、楽しみに見させていただきます。

                                                     ゆうこ

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