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2008年6月17日 (火)

大仏殿揚羽蝶

Photo_4 南亭琴音祢さんが以前書いていた、あの8本足の揚羽蝶がついていた華瓶についての論文を発見しました。それは『南都佛教』89号(平成19年12月刊)に付論として、杉本和江「元禄開眼会の大華瓶」です。この論文によると、元禄五年の開眼会に際し、藤掛似水と猪飼三枝がそれぞれ立花に用いた華瓶だそうです。胴部には両方とも「藤掛似水門葉」と陽鋳してあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Photo_5  『大佛開眼供養図』には、仏前の東西にこの揚羽つきの大華瓶に松を活けている絵が描かれています。この華瓶に陽鋳されている藤掛似水は当代きっての立花の名手で、一門の合力とはいえ、二口の巨大な華瓶を施入する経済的実力を持っていた人物のようです。

杉本論文は古美術修復家らしく、この大華瓶の技法についての論考が主です。論文によると、この華瓶は今は、中に詰め物があり、内部の様子がわからないので、断定はできないにしても、いくつかに分けて鋳造したものらしいと、推論しています。確かにこの華瓶は総高207㎝にもおよび、相当な重量だと思います。それにしても、こんな大きな華瓶に活けるのは、やはり、花では無理で松のような木になったのでしょうか。

 

 

 

 

 

Photo この杉本論文では、揚羽の足が何故八本かの論考にはいたっていません。未だに不明の状態です。

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コメント

 8本足の揚羽の蝶、忘れないでいて下さって有難うございます。
結果が単なる作者の間違いでした、何てこともありえますよね。しかし、揚羽の蝶は平家の家紋でもあるし、その数を間違えるなんてことは
ないと思っています。鋳造する段階で、誰かが気づくはずですし。霊界の蝶だから、なんてことになりませんように。

著者本人です。拙論をご紹介頂きありがとうございます。

付論にも書きましたが、アゲハチョウの足は、胴体とは別に作った足を接合(ハンダ付け?)しています。銅製の棒のようなものを曲げているだけのような感じで、足を鋳造といってよいかどうか疑問があります。

足は計4頭全てが8本ですし、このように胴体製作後に足を付ける方法なので、間違えたら、いくらでも修正可能です。従って、明らかに8本を付ける事を了解している(意識している)と思われます。

家紋のアゲハチョウには8足のものがあるようなので、初めは藤掛の家紋かとも思いました。しかし、藤掛の家紋はわかりませんでした。

確かでは有りませんが、東大寺のなかには、何かの法会の折に、8足のアゲハチョウが舞い降りたという話があるそうです。未確認です。いずれにせよ、何らかの意味があると思っています。
まだ、この件に関しては気に留めて調査しています。

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