築地界隈
得意先との縁がもうすぐ切れるので、築地通いももう終わりかな、とおもって、例によってちょっと早めに出かけ、築地散策としゃれこみました。これでも、得意先までの道のりは仕事に集中していますので、いつも通っている道に気になるところがあっても、今まではなかなか寄り道ができませんでした。
築地といえば、まずは本願寺です。はじめて中に入りました。伊東忠太設計の建物です。さまざまなところに装飾がほどこされています。しかも、伊東忠太が世界を見聞してきたものを凝縮している印象をもちました。
入口の三箇所の欄間にステンドグラスがはまっていました。仏教建築らしく蓮をモチーフにしています。
勝鬨橋の袂に「かちどき 橋の資料館」があります。模型で橋桁があがるところをみせてくれます。
勝鬨橋は幼少のころ、父と車でこの橋を渡った直後に橋桁があがったことがありました。すぐに車を止めて、船が通りすぎるのを道路の真ん中から見た記憶があります。その当時は都電の線路があり、車の通行量もそれほどではなかったのかもしれません。
もうひとつ気になっていたのが、聖路加病院です。塔のある部分と礼拝堂はアントニン・レーモンドが設計にかかわっていた建物です。今は増築部分といっしょに外壁を統一しているので、どの部分かがよく見ないとわかりません。建物の背面にまわってみると、礼拝堂があります。窓にはすべてステンドグラスが嵌っています。外部から見ると、ステンドグラスの外側に硝子をいれていないので、建築当初のままのようです。これだけステンドグラスが嵌っていると、きっと内部から見るとすばらしいとおもいます。
築地本願寺と聖路加病院の礼拝堂は宗教建築のステンドグラスです。やはり宗教の教義にのっとったモチーフですので、見方もそのように見なければいけないのかなとおもいます。個人的には宗教色のないステンドグラスのほうが、建築的、絵画的、装飾的な関連を考察でき、さまざまな見方ができるのでおもしろさが倍増すると思うのですが。
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