今年を振り返って(平成24年)
例年のごとく、今年1年間旅行して、撮った写真をお見せいたします。
1.2 東京国立博物館新年の金竜の舞から
2.5 仙台の善応寺へ、板硝子の調査のついでに、仙台市内にある土井晩翠邸にいきました。
建物は戦後の昭和24年に建てられた建物ですが、ロールの跡がよく残っているガラスが嵌まっていました。
2.18 立花大正民家園(旧小山家)は、墨田区の旧中川の近くにあります。大正6年の建物です。
いわゆるヒモヌキの加工ガラスです。一部に古いガラスがありました。
2.22 林芙美子記念館は、新宿区の落合にあります。昭和16年~26年まで住んでいた住宅です。
この額入りの鏡は、珍しくゆがんでいます。普通板に銀引しただけの鏡です。磨いて平らにしていません。
2.24 佐倉の旧堀田邸の中に跡見花蹊の描いた襖がありました。
2.26 千葉市ゆかりの家・いなげー愛新覚羅溥傑仮寓ーは、溥傑が結婚してすぐに住んだいはば新居でした。昭和12年から半年いたそうです。普通の民家ですが、一部屋だけ洋間にしてあります。
4.10 墨田公園は、水戸の下屋敷だったところです。その後、水戸徳川昭武は、ここ小梅邸を本邸に、松戸戸定邸を別邸としていましたが、小梅邸は関東大震災で焼失しました。洋館が建っていました。
4.14 館山城(館山市立博物館)は、おもに八犬伝関係の展示しています。
4.28 郡山城の中に、ちょっと古い建物が気になりました。旧奈良図書館だそうです。木製建具にパテで硝子が嵌まっています。明治41年竣工。
9.12 東京スカイツリーの夜景。
9.15 滋賀県長浜の駅の近くに、慶雲館という和館があります。明治20年に明治天皇の行幸の折の行在所として建てられました。庭がきれいです。
9.16 伊賀市に旧小田小学校があります。明治14年竣工の建物です。硝子はすべて取り替えられていますが、赤と青は手吹き硝子ですが、透明は多少模様のある硝子で、古さを見せていますが、ちょっと・・・
10.20 天鏡閣は、猪苗代湖畔にある洋館です。有栖川威仁親王が明治41年に建てました。いくらか古い硝子を使っていました。
10.27 軽井沢に残る老舗のホテルです。万平ホテルには、食堂に二枚の大きなステンドグラスと、階段室に亀のデザインのステンドグラス、売店に小さなステンドグラスがありました。
11.3 有栖館は平安女学院大学の所有の建物です。以前は京都裁判所の所長宿舎だったそうです。
11.23 金沢の大友楼は、今度は是非とも食事をしながら、色ガラスの入っている建具を見てみたいとおもいますが。
12.7 旧朝倉家住宅は、代官山から歩いて数分の所にあります。朝倉虎次郎が大正8年に建てた建物です。現在の所有者は、文化庁、管理者は渋谷区となっています。

結霜ガラスが嵌まっていますが、いままで結霜ガラスの嵌まっている建物を見ていると、どうも水回りに窓に使っているのが多くみられます。スリガラスだと、結露すると、透けて見えてしまうので、それを嫌ったのでしょうか。
12.22 榛名神社の本殿。この神社の立地が奇岩のある場所だということがわります。
一年を振り返って見ると、3月に板ガラスについて、話をしなければならなかったので、その準備として、近代の板硝子の嵌まっている建物を見ることから始まって、それが今まで続いてしまいました。
決して、仏像を見る旅をしなかったわけではありません。むしろ、地方の博物館で開かれている展覧会にかこつけて、その近辺の近代建築を見てあるいたことを取り上げたのが大きいのでしょう。
こういった近代建築は、住宅など相続税で物納したために、公共団体が保存せざるを得なかった、ということがあるようです。これらの建物は、これからいかに保存するかにかかっています。変に、建物を有効利用しないことをいのります。
7月から『半跏趺坐』再考を書き始めて、まだ結論に達していません。資料を集めていくうちに、どんどん問題が広がっていったためです。また、坐像の俯瞰写真などなかなか手にはいりません。かといって、現地で調査もままなりません。
彫刻史を研究する人にとっては、これほど根本的な問題なのに、問題意識を持っている研究者がほんの少数なのを大変憂いています。
こんな意識で調査して大丈夫? 先入観という色メガネで見ていませんか?
そんなこんなで、一年間 御購読ありがとうございました。
来年もまた御批判、御鞭撻よろしくおねがいいたします。よいお年を。
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