九州・関西ー仏像、ステンドグラス旅(木津川編)
11月2日(月)
新大阪から地下鉄で天王寺へ、そしてJR大和路快速で加茂へ。ここまでは順調だったのが、加茂駅には、コインロッカーがない。大荷物を背負って移動もできないので、急拠奈良にもどり、荷物を預け、再び加茂へ、本数の少ない関西本線に乗り、島ヶ原駅へ到着。駅から観菩提寺までは、御開帳の期間のみ送迎バスが出ており、歩くつもりが大助かり。

というわけで、数年前の世田谷美術館で拝見して以来の巡り会いでした。たしかに、その迫力はすごいの一言ですが、折り畳まれた腰巻きストールは、ちょっと稚拙さを感じます。
三十三年ぶりということで、参拝者が多く境内はにぎわっていました。
加茂にもどり、木津川市がやっている「秋の社寺秘宝・秘仏特別開扉」のうち、高田寺、西明寺、旧燈明寺へ行きました。

まずは、高田寺。保安年間(1120~1123)の銘のある薬師如来坐像です。
小さな集落の中にあるお寺で、民家と見逃してしまうほどです。
そこから、歩いて2~30分ほどで、西明寺に着きました。

このお寺も秘仏特別開扉の旗がなければ見つからない場所にありました。
承和元年(1047)銘のある薬師如来坐像が本尊です。そのほか平安後期とおもわれる十一面観音立像がありましたが、木造の善光寺阿弥陀三尊像がありました。中尊の像高がおよそ30㎝位で、中尊の右手臂先が欠失している以外はよく残っていました。
加茂駅にもどり、駅の反対側へ10分ほど歩くと、旧燈明寺があります。この仏像は数年前の年1回の公開日に行って見たことがありました。

五躯の鎌倉後期の仏像があります。そのうちの不空羂索観音立像には徳治3年(1308)の納入品があります。今回は写真を撮ることが出来ませんでしたが。以前のブログを参照してください。所有者が正法護持財団から川合京都仏教美術財団に変わったからでしょうか。いづれにしても、廃寺になった寺院が一般財団法人に所有権が移ってしまうことのなにか割り切れなさを感じます。

今、横浜の三渓園にある三重塔はこの位置にありました。礎石もなにもその痕跡がありません。
今日は順調で、時間もあるし、木津川の他の開扉寺院へとおもいましたが、急拠変更して、加茂から大和路快速で、法隆寺へ。あの上御堂の開扉の日でもありましたので。久しぶりに拝観ということになりました。

半跏趺坐を調べ始めてから、上御堂の釈迦三尊像の脇侍の坐法が気になってしょうがありません。須弥壇にのれば、中尊は台座がちょっと高くて無理かもしれませんが、脇侍は台座が低いので、俯瞰で坐法を確認できるのですが。なんとかならないのかな。
大宝蔵殿では、木心乾漆造弥勒菩薩坐像(奈良時代)が半跏趺坐。銅造薬師如来坐像(伝峰薬師胎内仏)(奈良時代)が結跏趺坐。銅造釈迦如来及脇侍像(戊子年銘)(飛鳥時代)が中尊が半跏趺坐。 と確認してきました。
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