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2016年9月11日 (日)

岡山・奈良・京都旅

9月9日・10日と旅をしてきました。

まずは、岡山へ直行。10時開館をまって、岡山県立博物館「カミとほとけの姿」展に一番で入場と思いきや、先行してプレスの内覧会があったようで、すでにギャラリートークが始まっていました。
この展覧会で注目したのは、真庭市・明徳寺の聖観音坐像です。カタログでは10ー11世紀となっていますが、“半跏趺坐”です。半跏趺坐の発生する時代では最後のほうになる仏像です。

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金山寺の清水寺式千手観音画像も展示してありました。これは眷属が四天王です。

いそいで、新幹線にのり、新大阪へ、難波から、南海泉北高速鉄道で和泉中央駅へ。
タクシーで“いずみの国歴史館”へ、と告げると、大学のところでっか?と聞き返すのです。
地図をみせて着いたところは、桃山学院大学のキャンパスの中にありました。
「和泉市の至寶」展では、奈良時代の木心乾漆造弥勒菩薩坐像がありました。この仏像は“結跏趺坐”です。

奈良には4時ごろに到着。奈良博「忍性」展を見学。おもに、旧額安寺像、鎌倉・極楽寺像を中心に展示してありました。
リニューアルなった、旧本館の「なら仏像館」は、ケースを一新して、大変見やすくなりました。ケースのガラスは高透過ガラスに、低反射フィルムを貼った、最新グレードの設備を使っていました。

その中で、奈良博蔵・阿弥陀如来坐像(9世紀)、文化庁・銅造薬師如来坐像(鎌倉)が“半跏趺坐”。

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三重・見徳寺薬師如来坐像(飛鳥)は、中国の南北朝様式を踏襲した造法で、膝の箱状の形状は、形からみれば、明らかに“半跏趺坐”なのですが、中国南北朝様式の仏像との兼ね合いから、断定するにはまだ難しい面があるようです。

そして、これまたリニューアルなった、志津香で、釜飯。値段がちょっと上がったかな?

10日
京都駅で買い込んだ本の入ったリュックをコインロッカーにあずけ、バスで堀川今出川へ。
時間つぶしに、「京都市考古資料館」へ。
すぐ近くの「藤田家住宅」へ、西陣の帯製造業の住宅です。建物は昭和10年。

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中に洋間があり、珍しいガラスが嵌まっていましたが、近づくことができず、判定できませんでしたが、隣の家の窓には結霜ガラスがはまっていました。

バスで出町柳へでて、叡山電車で2つめの「茶山」駅下車。駒井家住宅は白川疎水に面したところにありました。建物は昭和2年ヴォーリズの設計です。
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階段の踊り場の窓に、黄色の型ガラス(ダイヤ)が嵌まっていました。
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哲学の道をとおり、地図をたよりに「吉田山荘」へ、この建物は昭和7年、東伏見宮家別邸として建てられ、今は高級料理旅館として運営されていますが、
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この敷地にあった車庫を改造して、カフェ「真古館」をオープンしましたので、食事をしなくても中に入れる、ということで、進入。
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本館棟の玄関横の丸窓は、内行花文の銅鏡をモチーフとした図柄、各部屋のランマのステンドグラスは、その外周の模様をモチーフとした図柄になっていました。
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吉田山の麓を歩き、京都大学楽友会館へ、大正14年建築の京大の教職員用の施設ですが、中のレストランは一般でも食事できますので、これまた進入。
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階段の壁に7箇所の窓を設け、そこに、2、3種類の青系統のオパールセントグラスを嵌めただけですが、ちょっと異様な感じがします。
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まっすぐ西に向かい、鴨川を渡ると、京都府立医科大学があります。正面入口のすぐ右に旧図書館の建物があります。玄関のランマにステンドグラスはありました。
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よく見ると、色のない透明ガラスの型模様が見たことのない模様をしていました。Photo_14

まだ、時間に余裕があるので、三条から東西線で「東山」で下車。並河家住宅・並河靖之七宝記念館へ。
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七宝の展示と、工房を見せるのがメインでしたが、この住宅に嵌まっているガラスは手吹き円筒法によるガラスでした。建物は明治27年ということでしたので、舶来ものでしょう。案内人はベルギー製だと言っていました。

さすがに疲れてきたので、最後にとっておいた「京博」へ、「特集陳列丹後の仏教美術」展へ。特別展ではないので、新館の一部のスペースでの展示でした。それにしても、ネットで、カタログは売り切れです。とアナウンスしていたので、あきらめていたのですが、売店ではそのアナウンスもしないで、平成20年に京都府立丹後郷土資料館で開催した「丹後丹波の薬師如来信仰」展のカタログをいかにも今回の特集陳列のカタログのように売っているのはいかがなものか、とおもいます。みんなだまされて買ってしまいます。

というわけで、初日は仏像を主に、翌日はガラスを中心にと、バランスよく見てまわりました。しかし、またよくばりすぎてツカレタ!

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