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2017年1月29日 (日)

京都・道明寺・南山城の旅

 しばらくのご無沙汰です。
今年はじめての更新です。今回は平日での2泊3日の旅行でした。
まずは旅程から

第1日目

  • 京都駅 →白川・京都大学人文科学研究所東アジア情報学研究センター →
  • 京都大学工学部建築学教室本館 →同志社大学礼拝堂 →
  • 陽燈館 →新町通 →京都芸術センター(旧明倫小学校) →
  • 京都産業大学むすびわざ館 →龍谷ミュージアム →
  • 京都国立博物館 →奈良 →奈良国立博物館

第2日目

  • JR奈良より大和路快速で、王寺へ柏原で近鉄に乗り換え、古市で下車
  • 誉田八幡宮 →東高野街道を歩いて →応神天皇陵 →
  • 道明寺八幡宮 →道明寺 →奈良 →菊水楼 うな菊で夕食

第3日目

  • 近鉄奈良駅前で柿の葉寿司を購入し、レンタカーで、円成寺へ →
  • 笠置寺 → 禅定寺 →海住山寺 →浄瑠璃寺 →京都

何故、平日の旅行かというと、道明寺での食事会が設定されていたためでした。
その前日を自身のスケジュールにあて、後日は、その食事会のメンバーとともに
久しぶりの複数での旅でした。

まずは、第1日目

今回の目的は、京大人文研の建物の中を見ることでした。幸いにも、中の図書館は使えるとのことでしたので、建物内に入ることができました。

Photo
建物は昭和6年、東畑謙三の設計で、スパニッシュ様式の建物です。設計にあたって、濱田耕作の案が採り入れられたようです。中庭のある建物です。ステンドグラスは1階のロビーと階段室にありました。

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上部の丸い部分を左からひとつづつ拡大していきます。

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つぎに、京大のキャンパス内にある、京都大学工学部建築学教室本館(現総合研究15号館)へ。

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この建物は、現在使われていないようで、入口は施錠されていました。大正11年竣工で、武田五一の設計です。京都では初めてのRC造だそうです。建物の突き当たりの階段室の窓に3箇所ステンドグラスがあります。中にはいれないので、外部からの写真です。

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 同志社大学のキャンパスは、古い煉瓦造の建物が数多くありますが、その中のひとつ礼拝堂にいきましたが、ちょうど公開日なのですが、開館が午後で、時間が合わず、中からみることはかないませんでした。

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今出川通を西に歩いて行くと、古いビルがあります。そこが陽燈館という喫茶とバーの店です。NETでは、10時開店と書いてあったのに、張り紙では午後からの開店とあり、またしても不発。

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今出川通から新町通を下ルと京都芸術センター(旧明倫小学校)があります。ここは、昭和6年建築の廃校になった建物を利用して、芸術活動の支援をしている拠点です。東京の台東区の旧小島小学校も同様の取り組みをしています。

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その校舎の玄関にステンドグラスがありました。じつにシンプルなデザインですが、伝統的な ”氷割れ文様” にも見えます。

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京都産業大学むすびわざ館で開催されている「仏像修理の現場ー美術院国宝修理所・伝統のわざと新しいわざー」展へ。仏像修理のための道具などの展示がありました。

その後、龍谷ミュージアムへ、「追慕抄 九条武子」展へ。九条武子は、大谷光瑞の妹で、九条家に嫁ぎ、関東大震災の時に、救援・慈善活動をした人です。昭和3年、42歳の若さで、亡くなりました。写真をみると、すごい美人です。

その龍谷ミュージアムの2軒ほど隣りに、山本亀太郎商店があります。

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明治23年創業の数珠屋です。その建物のランマには緑の型ガラスが嵌めてあり、ショウウインドウの上部には、数種類のアンティークガラスが鉛線でつなげています。さらにその内側には、スクリーンとして、アンティークガラスがあります。ガラス自体は現代で作られたものですが、これだけ現在作ることができるアンティークガラスを嵌めているのも珍しい建物です。

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京都国立博物館で、久しぶりに泉涌寺の楊貴妃観音を拝観。その後、奈良に行き、奈良国立博物館をざっと、見学。

第2日目

JR奈良から大和路快速で、王寺経由柏原で、道明寺線にのりかえ、さらに南大阪線で古市駅へ、およそ1時間弱で到着。誉田八幡宮へ、

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ちょうど、応神天皇陵の南に位置していますが、正面は北側にあるので、ここからは天皇陵はみられませんでした。東高野街道を通り、陵の北側にある正面にいくと、その陵の大きさがわかります。

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まだ時間があったので、道明寺天満宮をみて、道明寺へ。

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本堂の本尊、十一面観音立像を拝観。試みの観音は、今回は拝観できませんでしたが、来年その機会があるようです。

大玄関から、客殿の中へ。

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実は、道明寺での食事会を設定していただいた同級生は、幼少の頃、この道明寺に住んでいた方で、当時住んでいた離れの建物が残っていました。

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この建物は昭和の初めの建物で、窓ガラスが当時のままかなりの数、残っていました。もちろん、コルバーン法か、フルコール法でつくられたロールの跡が並行についているガラスですが、その初期のガラスらしく、かなりの泡がはいっていました。

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さあ、お精進のはじまりです。右上の蓬麩は酢味噌をつけて食すると絶品でした。その後も何品もでてきました。
道明寺の住職六条照瑞尼も、95歳の高齢でいながら、我々を接待していただきました。私の問いに、すこしも老いた様子もなく、的確にお答えになっているのには、感激しました。

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充分、精進料理を堪能し、奈良へ、宿について、夕食は、予約していた菊水楼 うな菊へ。
最近開館した、関東風のうなぎ専門の食事所で、菊水楼の離れをつかっているようです。残念ながら、建物探訪とはいきませんでしたが、リーズナブルな予算で、菊水楼に行けるのはうれしい限りです。

第3日目

近鉄奈良駅で、平宗の柿の葉寿司を買って、車で出発です。

まずは、柳生の円成寺

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つぎに、笠置寺へ

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この虚空蔵菩薩は、結跏趺坐です。虚空蔵菩薩で、結跏趺坐の図像はあったかな?という疑問がわいています。この線刻石仏はいったいいつつくられたの?

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和束溪の如来石仏はパスして、一路、禅定寺へ、ところが、以外と急峻な山道で、峠を2つ越えて到着。

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海住山寺は、檀像の十一面観音は見られませんでしたが、本尊の十一面観音もまたかなり古そうです。

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久しぶりの浄瑠璃寺です。池の再整備で、庭はかなりきれいになっていました。仏像は、大日如来坐像、薬師如来像、吉祥天立像はみられませんでしたが、大日如来は、開帳のときに是非とも見てみたいとおもいましたが、ひょっとして、「快慶」展にでるかなと思ったりして。

というわけで、2泊3日の旅行は無事終了。すこし疲れが残っています。

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